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サブライブ!ペガ!! Vol.3 2nd では、ボイスドラマ『鬼っ子ハンターついなちゃん』第11話前編の公開アフレコを開催する予定です。
ボイスドラマの内容については、下記「ボイスドラマ」のボタンをクリックしてご確認いただけます。
公開アフレコは、各場面の状況に沿ったイラストを使用した動画をスクリーンで上映しながら行う予定です。
上映する動画に使用するイラストについて、イラストレーターの方々のご協力を仰ぎたく、お願い申し上げます。
下記のシナリオの各場面にふさわしいイラスト(画角 16:9)を募集します。
なお、今般の募集に関しましては、大変恐縮ではございますが、無償にてご協力をお願い申し上げることといたしたく存じます。
上記お知り置きの上、ご応募くださいますよう、お願い申し上げます。
イラスト募集要項
イラストの募集に当たり、応募イラストレーターの方にはまずシナリオの範囲を指定していただき、その後、イラストの制作・送付をお願いいたします。
イラストは、カラー・モノクロ、デジタル・アナログの別を問いません。
範囲が重複した場合は原則として先着の方を優先しますので、お早めにご応募ください。
範囲が確定した場合は、こちらから返信いたします。
納品締切 :8月末日
(納品の期限です。余裕をもってご応募ください)
メールアドレス:hime(A)gunsbarroses.jp
(上記の (A) をアットマークに変えてください)
記入事項 :イラストレーターのお名前(PN)
メールアドレス
シナリオの範囲
(範囲の先頭・末尾の人物名・セリフを記入してください)
下記のシナリオのうち、赤字で書かれたセリフについては、一般の方に担当していただくことを予定しています。
参加者の方には、声優さんたちと同じステージに上がっていただき、生アフレコをしていただきます。
リハーサルのため、当日の 9:00 に会場にお越しいただくことをお願いいたします。
募集要項
当日に確実にご参加いただける方のご応募をお待ちしております。
参加をご希望の方は、下記のリンクの応募用紙を印刷し、必要事項を記入して封筒に封入し、下記の住所に送付してください。
(ボイスドラマでは赤字のセリフを演じているのは男性ですが、生アフレコでは性別に関係なくご応募いただけます)
応募者多数の場合は、抽選で決定いたします。
ご参加が決定した方には、担当していただくセリフを送信いたします。
警備の関係上、写真付きの身分証明書のご提示をお願いいたします。
今般の募集で収集した個人情報は、本人確認の目的以外には使用せず、イベントの終了後には適切に破棄することを約束いたします。
応募用紙 :生アフレコ 応募用紙
募集締切 :8月31日
当選発表 :9月6日
送付先 :〒639-0212
奈良県北葛城郡上牧町服部台 5-4-10 シャアアズナビル 1F
GUNS BAR ROSES
メールアドレス:hime(A)gunsbarroses.jp
募集人員は、14人です。
募集No. (13) ヒヒに関しては、お二人で担当していただきます。
募集No. (13) をご友人等お二人で担当することを希望される場合は、応募用紙を2枚同封してください。
募集No. (13) にお一人で応募することも可能ですが、その場合は別のお一人と一緒に担当していただくことになります。
時間 | 募集No. | 人物 | セリフ | イラスト | 絵師 | 備考 |
0:00 | ついなN | 毎年1度必ず妙齢の処女の生供を為さずば五穀実らず 田野山林大いに荒れ損じたりと言う。 故に太古は毎年神の御験ある家の娘を白長持に封じて供えたりといふ。 『旧磐城村史』より── | ||||
ついなN | ウチ、方相氏の役ついな! 一四歳の鬼退治師や! トレードマークは金色に光る四つ目のお面に、 真っ白いツインドリルの髪、通称ドゥルル! ──って、大変やー!? 小角奈ちゃんが極悪妖怪に攫われたっっ!? 奈良県葛城市に住んどるウチの親戚・役小角奈ちゃんが、 邪悪な妖怪に襲われたという急報が、ウチのもとに届く! 小角奈ちゃんを救うため、急ぎ奈良に向かうウチ……しかし、 そこでウチを待っていたものは──!? 魔界都市と化した葛城に、今、二人の「天使」が舞い降りる! | |||||
1:15 | ついなN | 『鬼っ子ハンターついなちゃん』「滝夜叉姫と妖魔の内裏編」 第11話葛城まほろば☆トリガーハッピー!!の巻! | ![]() | N.O.A.A. | ||
1:25 | ||||||
1:26 | ついなN | 二〇一X年、葛城は謎の積乱雲に包まれた。山は枯れ、地は裂け、 あらゆる生命体は絶滅したかに見えた。しかし人類は死に絶えてはいなかった…。 | ![]() | ヤツキアン | ||
1:48 | ||||||
1:49 | ちゆり | ひどい……。見てスピカ、あんなところに髑髏が……この町も全滅みたい──。 | ||||
スピカ | うん……。そうだね、ちゆり。また町が一つ死んだ──。 | |||||
ちゆり | 葛城は……、私たちの故郷はどうなっちゃったのかな──…… | |||||
スピカ | ……行こう、ここもじき腐海に沈む……。 | |||||
2:25 | ||||||
2:26 | ついなN | 謎の積乱雲は、すべての文明を破壊し尽くし、 葛城は暴力が支配する恐怖と混乱の時代となっていた──!! | ![]() | ヤツキアン | ||
2:37 | ||||||
(1) | ヒヒ | ヒッヒーーッ!! | ||||
(2) | キャスター | 続いて次のニュースです。奈良県上牧町を覆った謎の積乱雲は勢力を増し、 葛城地方一帯を覆うほどの勢いを見せています。 | ||||
ついなN | ──今を遡ること一週間前。ウチのスマホの妖怪LINEに、その悪い知らせが 飛び込んできたのは、これからの苦難を予感させる、ひどい大嵐の日の事やった。 | |||||
ついな | 何やて……!? 小角奈ちゃんが妖怪に拉致された……!? | |||||
ついなN | メッセの差出人は酪農カフェ『酪』のマスター、ジンバはんやった。 奈良県葛城市にある酪農カフェ『酪』は──、第63代め役行者にして、 ウチの親戚・役小角奈ちゃんがバイトしているお店で、 ジンバはんのメッセには、途切れ途切れの文章で、こう書いてあったんや──… オヅナピンチ シキュウタスケコウ ジュウニヒトエ ヲ キタ ナゾノヨウジョ ニ サラワレタ | |||||
前鬼 | ピコピコピコッ!! | |||||
ついな | うん、せやな前鬼…。あの小角奈ちゃんが並みの相手に易々と遅れをとる筈ない。 これは相当「ヤバい」敵に違いないで……!! | |||||
前鬼 | ピコピコッ!! | |||||
ついなN | ナゾノヨウジョに心当たりもあるし…、それに小角奈ちゃんには借りがあるしな! よし、前鬼後鬼! 行くでっ……、奈良・葛城へ──!! | |||||
前鬼 | ピコッッ! | |||||
ついなN | 暗雲垂れ込める中、こうしてウチは西へと旅立った。 これが……、巨大な敵の……恐るべき「罠」であることも知らずに──…。 | |||||
(3) | キャスター | 低気圧の発達に伴い、謎の積乱雲はさらに勢力拡大を続け、 奈良県全域が暴風圏に入った模様です。気象庁は警戒レベルを二段階引き上げ、 葛城市、御所市、上牧町に暴風・大雨・洪水警報を…… | ||||
ついなN | 一方、その頃奈良では──、人っ子一人見当たらぬ荒涼とした街の大通りを、 一台の赤いバイクが疾駆していた。 | |||||
ちゆり | ……ここもダメだわ、スピカ。すでに『敵』に襲われた後みたい……。 | |||||
スピカ | ちっくしょ〜、葛城から離れて奈良市の尚希苑まで来てみれば大丈夫かと思った のに…! せめて食べ物が荒らされていなければなぁ… | |||||
ちゆり | スピカったら……。うふふ。──でも……、 尚希苑のマスターさんや、 看板娘の兎月桜華さんの姿もどこにも見当たらないなんて…。 | |||||
スピカ | きっとマスターも桜華ちゃんも、小角奈や他のみんなと同じように、 『敵』が攫っていったに違いないよ……くそっ、悔しいなぁっ……!! バイクの整備もしなくっちゃ…。ガソリンもバッテリーもそろそろ限界だよ…。 | |||||
ついなN | スピカと呼ばれた少女は、バイクのタンクを悔しそうに叩いた。 彼女は、赤い短めのキャミソールに黒のジャケット、緑のホットパンツ姿。 耳みたいなとんがり付きの緑の帽子を被っていて、 そして背中にはエアソフトガン。 あどけなさの残る少年のような口調だけれど、とてもグラマラスな少女やった。 | |||||
6:27 | ちゆり | そうだスピカ、私にいい考えがあるの──。小角奈さんの友達大和歩さんがバイト してる、バイク屋NEXTってお店がこの近くにある筈……そこに行きましょう。 | ![]() | ブッチー | ||
6:38 | ||||||
スピカ | なるほど……。NEXTならここから三十分くらいだ、行ってみよう! | |||||
ちゆり | どこかに、どこかにまだ生き残っている人達がいればいいのだけれど…ううっ… | |||||
ついなN | 内気そうな美少女ちゆりは伏し目がちに涙をこらえて言った。黒髪長髪の彼女は、 聖バレンシア女子学院の制服に身を包み、 名家のお嬢様然とした気品を漂わせている。 しかし……、奈良を襲ったこの異常な事態を目の当たりにして、 気丈に振る舞う彼女も、その細い肩を小刻みに震わせているのだった。 | |||||
(4) | キャスター | ──本日、午前二時三十分気象庁は特別警報を発し、奈良県は自衛隊の出動を 政府に要請しました。それに伴い付近住民には避難勧告が発せられ…… | ||||
スピカ | ほら大丈夫だよ、ちゆり……。きっとどこかに生き残りの人達がいる筈さ。 ぼく達がこうして生きているんだから……!! | |||||
ちゆり | うん、そうだよね、スピカ──…。でも私……怖い──……。 | |||||
スピカ | ……ぼくもさ……。行こう──。 | |||||
ついなN | 二人を乗せたバイクは、世紀末感漂う荒廃した奈良の街を駆け抜けていった。 二人の行く先には、まるで雲で出来た巨大な壁のように、 真っ黒く分厚い積乱雲が立ちはだかっている。そして──……、 政府により派遣された自衛隊が壊滅したのは、その日の夜のことやった──。 | |||||
(5) | ヒヒ | ヒッヒーーッ!! | ||||
(6) | キャスター | ……──怪現象勃発から一週間が経過した本日、日本国政府は、奈良県葛城市 一帯を覆う巨大積乱雲群を『マホロバーン現象』と命名し、国家非常事態宣言を 発令しました。付近住民の速やかな避難・救助活動を進めております… | ||||
一般人 | うわーー!!! 逃げろ〜〜〜!! ひぃ〜〜〜〜!!!! 早くしろぉ!! | |||||
(7) | 警官 | …あ、こらっそこの幼女、危ないから接近するのはよしたまえ! | ||||
ついな | はいはい、ちょっくらどいて〜な〜、ウチはこの事件を解決しに来た、 正義の美少女方相氏やで〜♡ ──って、うわっ……な、何やこれ…… !? | |||||
前鬼 | ピコピコピコッ! | |||||
ついな | ああ…、せやな前鬼、マホロバーン現象…これは聞きしにまさる大災害や──…。 | |||||
ついなN | 葛城市を中心に奈良県全域は、水平規模数十kmにも及ぶ巨大積乱雲群、 通称・マホロバーン現象により、他の地域から完全に隔絶されていた。 巨大な雲が市街を覆い隠し、内部の様子を窺い知る事は不可能。 外から侵入に成功した者もいないという。 | |||||
(8) | キャスター | マホロバーン現象の中心部では、球電現象、光の赤方偏移と共に重力の減衰、 時間の加速現象等が確認されております。大変危険ですので、住民の皆さんは 慌てずに落ち着いて避難してください。繰り返します、住民の皆さんは慌てずに… | ||||
ついなN | 避難住民や、かろうじて生還した突入隊員の証言によると、 マホロバーン現象中心部は外の世界とは違う時間の流れが生じ、 各種の異常現象が発生しているとの事やった。 | |||||
前鬼 | ピコピコピコッ……。 | |||||
ついな | ──正直、日本政府もお手上げってか。ふふっ……、そこでこの、 怪奇現象・請負人☆鬼っ子ハンターついなちゃん様の出番やで〜♡……ってぇ、 ……こんなんウチかてどうにもならんやろぉ〜〜〜〜〜!!!!!! ウチより、ウ○トラマンとか、巨○対とか呼んだ方がえ〜んやないの〜!? | |||||
前鬼 | ピコピコピコピコッ!!(怒) | |||||
ついな | 何やん、前鬼くん、そんなに青筋立てて怒らんでもえーやんねん……。 ──実際マジメな話、こ〜んな大規模な現象、どこをどーしたらええのんか……。 気乗りせんわぁ……、ほんま、ウチもう帰りたい〜〜〜〜! | |||||
前鬼 | ピコピコピコ、ピコピコピコッ──……! | |||||
ついな | ……え、何やて前鬼? ……この現象を知っとるやて? 過去に日本や世界で、 幾度となく起きたことのある現象で──解決策も分かっとる!? ほんまかっ…?? | |||||
前鬼 | ピコピコピコ! | |||||
ついな | ふむふむ……、この現象の真の名はブリガドー… って、ん、何や……? 妖怪LINEにメッセが──。……えっと、 「ツイナチャン タスケニキテ ワルイヨウカイニ ツカマッテルノ ツカイオクッタ シジノトオリ ジュモントナエテ ワタシオヅナ」…って、 お、小角奈ちゃんから!? もしもしっ、もしもし小角奈ちゃん、電話出られる!? | |||||
前鬼 | ピコピコ!? | |||||
ついなN | ──と、その時のことやった……!! | |||||
(9) | 一般人(男) | な、なっ、なっ、何だあれは!? な、謎の飛しょう体が!? うわ〜〜〜! | ||||
ついな | 今度は何や?! あ、あれは……あれが今、小角奈ちゃんの言うてた「使い」…!? | |||||
ついなN | マホロバーン現象の分厚い積乱雲を引き裂いて、 雲間の向こうから…それは現れた。 直方体の真っ白い木箱が空中に浮かんでいる。大きさは人が一人入れるくらい。 両端に付いた金具に長い竿が差してあって、 昔の人が使っていた「長持」のような姿。 箱の蓋の上には和紙が貼ってあり、そこに何やら三文字の… 呪文らしき物が書いてある。 そしてその謎の箱はウチの目の前までスーッと飛んできて── ピタリと止まったんや。 | |||||
前鬼 | ピコピコピコッ!! | |||||
ついな | …怪しいやて? せやな、前鬼……確かに……、確かにモロ怪しいけど……、 でもぉっ! 小角奈ちゃんが助けを求めてるんや、やらない訳にいかんやろっ! | |||||
前鬼 | ピコピコーッ!? | |||||
ついな | これが呪文か…うーん、ほんまこれでえーんか自信ないけど…よっしゃ唱えるで!! ────────「ボロソ」!! ……どやっ! ……って天空の城かーいっ…!! | |||||
ついなN | と、不意に辺り一帯がどす黒くも眩い光に満たされて、ウチは一瞬気を失う。 気がつくとウチはその真っ白い箱……長持の中にいた。長持は重重しく浮上し、 そして、どこかに向かって進んでいく。 | |||||
ついな | ここは……? なぁ、前鬼に後鬼ぃ? これでこの長持が……、雲の壁を超えて、 ウチをマホロバーン現象の内部に、連れてってくれるんかなぁ……? | |||||
ついなN | ウチは不安になって、お供の二匹に質問した。 けれど箱の中に前鬼と後鬼の気配はなかった──……。 二匹とはぐれてしもたんやろか…? ……いや、違う、何かがこの長持の中におる! 前鬼・後鬼やなく、何か他の……、似ているけど、何かもう少し細長い感じの…… | |||||
ついな | 何者やっ!? | |||||
(10) | 中鬼 | ピコピコピコッ!! ボク、中鬼! ピコピコピコピコッ!! | ||||
ついな | 中鬼!? 前でも後ろでもなく中鬼? 誰やお前、ウチ聞いたことないでっ?!!? | |||||
(10) | 中鬼 | ピコピコ! ボクは小角奈ちゃんのお供だよ! ホントだよ! ピコピコ!! | ||||
ついなN | 箱の中に突如現れたのは、緑色の、細長い、妙ちきりんな喋るぬいぐるみやった。 確かにこころなし前鬼後鬼に似とるような……!? 額にはMって書いてある。 でも小角奈ちゃんにこんなお供がいるなんて初耳やで……? | |||||
(10) | 中鬼 | ピコピコ! ホントだよ!! その証拠にホラ緑色してる! ピコピコー!! | ||||
ついなN | ──嗚呼この時……なぜウチは此奴の言う事を真に受けてしもうたのか……。 小角奈ちゃんには小角奈ちゃんのお供、63代め前鬼・後鬼がおるし、 いやそもそも、小角奈ちゃんは自分の事を、「私」じゃなくて 「わっち」って呼ぶ。その事に、もっと早く気がついてさえいれば、 あんな事にはならへんかったのに……。 後悔先に立たず。前鬼後鬼とはぐれたウチは、中鬼と怪しい長持に導かれて、 こうしてマホロバーン現象内部に突入したのやった……。 | |||||
辰夜叉御前 | ふふふふ……愚かな蝶々めが、妾の張った蜘蛛の巣にひっかかりおった……。 それで良い、それで良いぞ……くく、クククク……。 | |||||
(11) | 土蜘蛛 | むおーーッッ! | ||||
ちゆり | スピカ! 気をつけてっ!! 「土蜘蛛」がそっちへ行ったわっ! | |||||
スピカ | 了解っ!! さあ来い、「ゾンビ」どもぉっ! | |||||
(11) | 土蜘蛛 | むお〜〜〜〜〜〜ッッ!! | ||||
17:21 | スピカ | へへっ!! こんな攻撃っ、当たらなければ、どうってことないねっ…! さあ注意は引き付けた! 今だよ、ちゆり……弓を射つんだ!! | ![]() | ちゃとん | ||
ちゆり | ──のぉさん、お願い……! 正射必中・雷神弓の術っ! | |||||
17:41 | ||||||
(11) | 土蜘蛛 | むわぁ〜〜〜〜〜〜ッッ!! | ||||
スピカ | ふうっ…一丁上がりっと。お疲れ、ちゆり。 | |||||
ちゆり | スピカも。…それにしても──遂にこんな所まで土蜘蛛が出没するなんて……。 | |||||
スピカ | ……うん……、ぼくらが遊んだサバゲーフィールド『BATTLEZONE』も、 土蜘蛛たちの巣窟になっちゃったね……。地獄に仏か、ちゆり得意の弓道の技が、 この悪霊たちにも効果があるって分かったから良いようなものの……。 | |||||
ちゆり | でも……そうは言っても、もう矢のストックがほとんどないの──。 雷神弓の術は悪霊に効果覿面だけど、強力すぎて矢がボロボロになっちゃうし…。 | |||||
スピカ | そうだね…、ぼくのM712の方も、いよいよ弾が尽きそうだ……。 | |||||
スピ・ちゆ | はぁ〜〜〜、困ったなぁ……! | |||||
スピカN | ──謎の怪現象がぼく達の故郷を襲ってから一週間……。ぼくとちゆりは、 ぼくら以外の生存者を探して、奈良の街という街を訪ねて回っていた。 | |||||
ちゆりN | 幸い、私たちの他にもかろうじて生き残っている人たちがいました。 そういう生存者の人たちは現在、一箇所に集まってコロニーを作り……、 ──そして、レジスタンス活動を行っています。 | |||||
スピカN | そう、レジスタンス活動だ! ぼくらの街は魑魅魍魎共に占拠されてしまった! | |||||
ちゆりN | 怪現象勃発から約三日で奈良盆地一帯は、 他県から完全に隔離されてしまいました。 そして……、それと同時に、県内に数々の怪異が発生し始めたのです──……。 | |||||
スピカN | その最たるものが、さっきの悪霊「土蜘蛛」さ! 短い胴体に長い手足、それに、 尻尾が生えてる。髑髏の顔に虚ろな表情を浮かべた死霊……、そいつが土蜘蛛。 | |||||
ちゆりN | わずかな生存者たちは跳梁跋扈する魑魅魍魎たちに対して、 レジスタンスをしています。でも…それだっていつまで保つかは分かりません。 | |||||
スピカN | 食料も何も、全部底を尽きかけてるんだ! ぼく、お腹ぺこぺこだよ!! 何しろ食べ物や武器の大半は、『敵』に奪われてしまったからね……! | |||||
ちゆりN | 外界との連絡も完全に遮断されています。携帯の電波も、ネットもテレビも……。 最初の頃はラジオが受信できていましたが、今はそれももう駄目──。 初期のニュース報道で、救援部隊が壊滅したことだけは知っています……。 | |||||
スピカN | 同時に、現象内部にいる人間が外に出ていくことも、一切適わなかった。 勇気ある人が積乱雲を通り抜けようと何度も挑戦したけれど、 行けども行けども、いつも同じところに戻って来てしまうんだ……。 正直──こんな時、小角奈がいてくれればって思うよ──……。 | |||||
ちゆりN | 小角奈さんは63代め役行者、こういう怪異には一番お詳しいですものね──でも、 私達の調査の結果分かったのは…、その小角奈さんが最初に姿を消したらしい事。 | |||||
スピカN | その後、ぼくらの友達も次々と妖怪どもに攫われていった。ぼくがバイトしてた MBASE4のマスター……大佐も、ガンショップ店長のあきなさんも…… | |||||
21:40 | ちゆりN | 私がお世話になっているGUNS BAR ROSESのシャルルさんもノルド閣下も… | ![]() ![]() | |||
21:45 | ||||||
21:46 | スピカN | 咲希も、礼音も、ソフィーも、カッキーもテアも、姫月もジェネも…… | ![]() | N.O.A.A. | ||
21:52 | ||||||
ちゆりN | 笹百合姫さんや御山あいさん、姫神美弥さんも……みんな、みんな…うっ……。 | ![]() | N.O.A.A. | |||
スピカ | それに……! | |||||
ちゆり | それに……? | |||||
22:07 | ||||||
22:08 | スピカ | それにつくね!! つくねのお店「大吉上牧店」の焼き鳥が食べれないなんて大損害だよ!! | ![]() | N.O.A.A. | ||
ちゆり | スピカ…………。──あっ……(赤面)。 | |||||
スピカ | ちゆりも人のこと言えないじゃん! | |||||
ちゆ・スピ | あはっ、あははは、あははははははははっ!!! | |||||
22:32 | ||||||
22:33 | ちゆり | ──はぁ……。それにしても……。 | ||||
スピカ | それにしても……どうしたものかねぇ……? | |||||
ちゆり | どうしたものかしら──…… | |||||
22:44 | ||||||
22:45 | スピカ | さっきまでどす黒く曇っていた空も、今はこんな晴れているのに……。 ほら、雲にぽっかり丸い穴が開いて、青い空が広がってるよ……。 | ![]() | トリ秋 | ||
ちゆり | そう、こんなに青いのにね……。──って、「青い」……? ねぇスピカ──、 例の現象が始まって以来、こんな青く晴れ渡った日なんてあったかしら……? | |||||
スピカ | 台風の目みたいなものじゃないの〜? | |||||
ちゆり | 台風の目……。そうだ、スピカ、台風の目よ! 台風の目は、台風の中心……、 中心に行けば、この怪現象の原因が分かるんじゃないかな……!! | |||||
23:30 | ||||||
23:31 | スピカ | ちゆり頭良い…っ!! それだよ! えっと目算で……目の中心地は南西の方だ。 葛城か上牧町の辺りだよ。行ってみよう。そこに何か答えがあるかもしれない! | ||||
23:55 | ||||||
(12) | 魑魅魍魎 | むお〜〜〜〜〜〜ッッ!! | ||||
ついな | 厄難災禍悪疫即祓…、邪気病魔凶鬼即滅っ! 方相閃・斬っ!!!!! | |||||
ついなN | 例の空飛ぶ長持に乗り込んで、ウチはマホロバーン現象内部への突入に成功した。 積乱雲は長持が近付くと、まるで台風の目のようにぽっかり口を開け、ウチらを すんなり通してくれた。けれど……現象内部に辿り着いたウチは愕然とする。 あをによし、やまとしうるわしと謳われた美しき奈良の風景が、 そこには微塵も残っていなかったからや。広がるは荒涼とした荒れ地に髑髏。 そして魑魅魍魎が跳梁跋扈する、魔界都市葛城の姿やった──。 | |||||
ついな | 悪厄邪氣病魔退散! 方相閃・魔滅っ! ふ〜、中々厄介な妖怪だらけやな、倒しても倒してもわんさか湧いてくる…。 | |||||
25:07 | 中鬼 | ピコピコピコ。ピッピコピコピコ〜〜♪ ピッピコ〜〜♡ | (準備中) | ろこ | ||
ついな | …ん、何や中鬼? …さすがはお美しいご主人様、超絶見事な妖怪退治、やて? 何々ウチは…清楚で可憐で、長い髪なびかせて、悩ましげなないすばでーで、 Fカップで大人の色気たっぷりな、美人で有能なスーパー方相氏やって…!? ……え、えっ、そ、そ、それほどかなぁ…!? ほ、ほんまぁ…… ?? | |||||
中鬼 | ピコピコピコピコ! ピッピコピーッ!! | |||||
ついな | え、お世辞やない? 心の底からそう思う? ウチの下僕になりたいほど?? | |||||
(10) | 中鬼 | ピコピコッ! 中鬼ウソつかない! ピコピコッ! | ||||
ついな | …ンもうッ♡ ……にゃは〜……さ、さよかぁ〜……♡/// フエヘへ、中鬼、ちょっと疑っとったけど、お前意外とええ奴なんやな…! ウチ所の前鬼後鬼の奴らとは大違いやわ〜、えへへ♡……って、そうそう、 ところでぇ──さっき言ってたウチを連れて来たかった場所ってここぉ?♡ | |||||
26:23 | ||||||
中鬼 | ピコピコッ!! | |||||
ついな | なるほど〜……って、ん〜〜……田んぼや畑ん中にこんもり林があって……、 閑静な神社さんって感じやけど……。ここに何かあるん〜? | |||||
ついなN | ウチは中鬼に導かれて、葛城市太田にある「海積神社」という神社へやって来た。 海積神社さんは小ぶりながらも歴史を感じさせる古いお社で、きっと普段なら 氏子さんたちにとても愛されている神社さんなんやろうなって思う。 けれど……今は荒れ放題になっていて人影もない。そう──それもそのはず、 ここは、あのマホロバーン現象の中心部にほど近い危険地帯なのやった──。 | |||||
中鬼 | ピコピコピコピコッ♪ | |||||
ついな | え、なに? 連れて行きたいのはここじゃない? その北隣りやて……? | |||||
中鬼 | ピコッ♡ | |||||
ついな | 何や? ここ何も無い普通の畑やん。…ん、いや何かお墓みたいな物があるな…? | |||||
中鬼 | ピコピコピッコピコッ!! | |||||
ついな | 何やて? これが……マホロバーン現象の元凶……!? この古びた塚が…? 何々、なんか字が書いてあるな……? えっと………、猿……墓──? | |||||
ついなN | ウチは中鬼に促されるまま、その塚に触ろうとした。と、その時の事や…! | |||||
(13) | ヒヒ | ヒッヒッー!! ヒッヒー!! | ||||
ついな | な、何者や!? | |||||
(13) | ヒヒ | ヒヒヒヒヒッ……! | ||||
ついなN | 背後の木陰から突如姿を現したのは、やたら手足が長くて背の高い不気味な男と、 逆に異様に背の低い男の二人組。共に黒いローブを纏い、その顔は…髑髏!? | |||||
(13) | ヒヒ | ヒーヒッヒッヒッヒッ……! | ||||
ついな | …って、し、死神…!? はわっ、ウチ死神とか幽霊の類は苦手なんやけど〜!? | |||||
(13) | ヒヒ | ヒッヒッー!! | ||||
ついなN | ……くっ! その怪しげな二人組は、鋭いかぎ爪でいきなりウチを襲ってきた。 奴らの異常に軽い身のこなしで、ウチの方相服が次々に切り裂かれていく……!? | |||||
(13) | ヒヒ | ヒッヒッヒッ……!! | ||||
ついな | ……はぁっ……はぁっ…、お、おにょれ〜〜!! ユーレーか死神か知らんけど、 ウチかて、ムザムザやられてばかりやないで〜〜〜〜! …──厄難災禍悪疫即祓、邪気病魔凶鬼即滅っ! 方相閃・斬っ!! | |||||
(13) | ヒヒ | ヒッヒッー!?!?!? | ||||
ついなN | ウチは渾身の力で必殺技を放った。やたら背の高い方に命中! 黒いローブごと、敵の胴体真っ二つや! ……ところが──!? | |||||
(13) | ヒヒ | ヒッヒッヒッ……!! | ||||
ついな | ……そ、そんな……!? 斬られた上半身と下半身が元に戻って合体した…!? | |||||
(13) | ヒヒ | ヒヒヒヒヒッ〜……! | ||||
ついな | ……真っ二つになっても平気なんて、……ほっ、本当に死神なんか……!? ……くぅっ──! はぁっ……はぁっ……!! | |||||
(13) | ヒヒ | ヒッヒッヒッヒッヒッ……! ヒッヒッヒッヒッヒッ……!! | ||||
ついなN | 方相服を引き裂かれ、段々とあられもない姿になっていくウチ……! 男二人は徐々にウチににじり寄ってくる。はぁっ……はぁっ……!! 斬られた傷にうっすら血が滲む。自分が肩で息しているのが分かる。 はぁっ……はぁっ……、くうっ……、このままじゃまずいで……!! | |||||
(13) | ヒヒ | ヒッヒッー!! | ||||
ついな | はぁっはぁっ………もう一回! 方相閃・斬っ!! | |||||
(13) | ヒヒ | ヒッヒッヒッ……!! | ||||
ついなN | はぁっ…はぁっ…、ま、また、くっついた……! やたら背の高い方は必殺技を受けても、上半身と下半身が合体。 やたら小さい方は、異様にすばしこくて、攻撃が全然当たらない。 はぁっ…はぁっ…はぁっ……、ど、どうしたらええんや!? 奴らは、だんだんと包囲網を狭めてくる。鼻をつく獣くさい臭い──……。 | |||||
(13) | ヒヒ | ……イッヒッヒッヒッー!! | ||||
ついな | いややあぁ〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ!!!??? | |||||
スピカ | そこまでだっ! 傍若無人な妖怪どもっ! | |||||
(13) | ヒヒ | ヒヒッ──!? | ||||
ちゆり | ついなさん、私たちが来たから、もう大丈夫よ……! | |||||
ついな | ──えっ……、えっ!? スピカちゃんに、ちゆりはん……!? 小角奈ちゃんの友達の二人がどうして? それに小角奈ちゃんは……!? | |||||
スピカ | 細かいことは後だよ! まずはあいつらを倒すことが先決さっ……!! | |||||
ついな | あ、あいつら一体何者なん……? はぁっ…はぁっ… | |||||
ちゆり | 彼らは、この「猿墓」に古来より封印されていた狒々の怪物です──。 | |||||
(13) | ヒヒ | ヒヒヒッヒッー!! | ||||
ちゆり | それが、最近の怪現象の影響で復活したの……!! | |||||
スピカ | ──そして、それだけじゃない。 奴らの背後では……、もっと恐ろしい敵が裏で糸を引いているんだ。 | |||||
ついな | はぁっ…はぁっ…、な、何やて……!? 「猿墓」?? 恐ろしい敵……? | |||||
(13) | ヒヒ | ……イッヒッヒッヒッー!! | ||||
スピカ | ──おっと、逸るなよ。お前たちの相手は、今してやる。 | |||||
ついな | あかんっ! 奴らは妙な術を使うで! 普通の女の子二人じゃとても……!? | |||||
ちゆり | ──そう、普通の女の子じゃ、怪物の相手はとても無理ですね……。 | |||||
(13) | ヒヒ | ヒッヒッー!! | ||||
ついな | ……ああっ……──、えっ……!? | |||||
ちゆり | ──でもごめんなさい、私たちあんまり普通じゃないの…。 | |||||
(13) | ヒヒ | ……ヒヒッッ!? | ||||
33:19 | スピカ | いたいけな女の子を嬲る悪い奴は、このぼくスピカ少尉が許さないっ……! | (準備中) | 椎葉ゆのか | ||
ちゆり | ──怨敵退散、正射必中・雷神弓のちゆりがお相手します! | |||||
33:34 | ||||||
スピ・ちゆ | チーム『BLACK ROSES 特務隊』、見参っ!! | |||||
ついなN | 嵐を呼ぶ魔界都市葛城で、遂に邂逅を果たしたウチら三人! 「猿墓」とは一体何なのか? マホロバーン現象の謎は解けるのか!? 物語は急転直下、風雲急を告げる──……!! 続きは、Fantiaにて絶賛配信中!! 『鬼っ子ハンターついなちゃん』! 「滝夜叉姫と妖魔の内裏編」 |
ご協力絵師様
ヤツキアン様 | ![]() |
ブッチー様 | ![]() |
ちゃとん様 | ![]() |
トリ秋様 | ![]() |